2035年のありたい姿を示した経営ビジョン「KAITEKI Vision 35(KV35)」および「中期経営計画2029」を策定してから1年9か月が経過しました。事業ポートフォリオを明確に定め、今年4月にはビジネスグループの再編を実施。グループ全体で「守り」から「攻め」へと転じる中、各ビジネスグループ長に、事業環境をどう認識し、いかに価値を創出していくのかを聞きました。
水・環境とインフラが再編され、新たなビジネスグループとしてスタートしました
今回の再編は、事業推進と意思決定を速め、市場環境の変化に柔軟かつ機動的に対応し、確実に収益に貢献できる体制へと転換するための経営判断です。当ビジネスグループには長い歴史を持つ事業が多く、お客さまからの信頼と事業基盤は大きな強みです。一方で、これまでの実績が固定観念となり、新規の提案やお客さまとの関係性の見直しを遅らせてしまう側面もあります。だからこそ私は、スピード感ある対応を実現し、市場環境の変化に先手を講じていくことが再編の本質であると捉えています。
インフラ事業を取り巻く建設市場は成熟局面にあり、大きな成長を前提とする環境ではありません。都市再開発などの大型案件はあるものの、市場全体を慎重に見極めています。その中でも、2025年度は好調な業績を確保し、また、2026年度も成長を見込んでいますが決して楽観視はせず、規律ある事業運営を徹底して確実に収益を積み上げていきます。
一方、水・環境事業では水を取り巻く構造的な課題を背景としており、水処理関連市場は今後も底堅い需要が見込まれます。特に半導体工場の立地は水資源への依存が高く、水の確保やリサイクルの重要性は一段と高まっています。産業用途を中心に、当社の技術力が活きる領域にリソースを重点配分し、成長機会を確実に取り込んでいきます。
インフラ事業を取り巻く建設市場は成熟局面にあり、大きな成長を前提とする環境ではありません。都市再開発などの大型案件はあるものの、市場全体を慎重に見極めています。その中でも、2025年度は好調な業績を確保し、また、2026年度も成長を見込んでいますが決して楽観視はせず、規律ある事業運営を徹底して確実に収益を積み上げていきます。
一方、水・環境事業では水を取り巻く構造的な課題を背景としており、水処理関連市場は今後も底堅い需要が見込まれます。特に半導体工場の立地は水資源への依存が高く、水の確保やリサイクルの重要性は一段と高まっています。産業用途を中心に、当社の技術力が活きる領域にリソースを重点配分し、成長機会を確実に取り込んでいきます。
水・環境事業とインフラ事業それぞれの強みは
両事業に共通して、競争優位の源泉は、長年にわたり築いてきたブランドと継続的な製品開発力にあります。
インフラ事業では、「アルポリック™」「ヒシプレート™」「ヒシタンク™」をはじめ、複数のブランドが市場で確かな評価を得てきました。特に、川下に近い製品は、ブランドそのものが採用の決め手となるケースも少なくないため、ブランド価値の維持・向上は重要なテーマです。例えばアルポリック™は火災事故を契機に不燃性能の向上や各国の認証に対応するなど、市場や社会の要請に応じた製品改良を重ねることで、ブランド価値を高め、市場ポジションを維持してきました。さらに、レシピや製造プロセスについても容易に再現できない水準へと設計・高度化することで、持続的な競争力の確保にも努めています。
水・環境事業では、長年にわたり、ボイラー水の精製をはじめとする産業用水処理から、発電・エネルギー分野、そして昨今では半導体製造に不可欠な超純水や排水処理設備に至るまで、幅広い産業の安定操業を支えてきました。イオン交換樹脂や分離膜といったコアコンポーネントを自社で保有していること、また、メンテナンスまで含めたサービスを提供することで一体的な価値提供を実現し、お客さまからの信頼獲得につなげています。
こうした強みを支えているのは、当社グループが保有するケミカル技術を基盤とした開発力と、グローバルで量産・展開できる実行力、さらにそれらを着実に価値へと結びつける当ビジネスグループの人材です。これらにより市場変化に迅速に対応しながら、競争優位を持続的に高めています。
インフラ事業では、「アルポリック™」「ヒシプレート™」「ヒシタンク™」をはじめ、複数のブランドが市場で確かな評価を得てきました。特に、川下に近い製品は、ブランドそのものが採用の決め手となるケースも少なくないため、ブランド価値の維持・向上は重要なテーマです。例えばアルポリック™は火災事故を契機に不燃性能の向上や各国の認証に対応するなど、市場や社会の要請に応じた製品改良を重ねることで、ブランド価値を高め、市場ポジションを維持してきました。さらに、レシピや製造プロセスについても容易に再現できない水準へと設計・高度化することで、持続的な競争力の確保にも努めています。
水・環境事業では、長年にわたり、ボイラー水の精製をはじめとする産業用水処理から、発電・エネルギー分野、そして昨今では半導体製造に不可欠な超純水や排水処理設備に至るまで、幅広い産業の安定操業を支えてきました。イオン交換樹脂や分離膜といったコアコンポーネントを自社で保有していること、また、メンテナンスまで含めたサービスを提供することで一体的な価値提供を実現し、お客さまからの信頼獲得につなげています。
こうした強みを支えているのは、当社グループが保有するケミカル技術を基盤とした開発力と、グローバルで量産・展開できる実行力、さらにそれらを着実に価値へと結びつける当ビジネスグループの人材です。これらにより市場変化に迅速に対応しながら、競争優位を持続的に高めています。
2025年度は、こうした強みが具体的な成果として表れた一年でした
水・環境事業では、半導体パッケージ基板工場向け水処理需要を取り込み、納期を短縮することでお客さまの設備立ち上げにも貢献し、収益を拡大しました。インフラ事業ではヒシプレート™で半導体製造設備向けの需要を捉え、生産性改善と認証対応により差別化を進め、成長基盤を整備しました。一方、規律ある事業運営を徹底し、不採算事業の整理を含めたポートフォリオの見直しも進め、収益性の改善を図ってきました。
2026年度は、半導体需要の取り込みを最重要課題とし、水処理分野の拡大とヒシプレート™の供給強化を進めるとともに、グローバル展開とサプライチェーンの最適化を通じて収益基盤を強化します。また、生成AI拡大に伴う需要に加え、データセンター関連の需要の広がりにも注目しています。熱マネジメントや防音、電磁波防御などデータセンター特有のニーズに対応できる製品・技術を活かし、新たな成長機会を確実に捉えていく考えです。
2026年度は、半導体需要の取り込みを最重要課題とし、水処理分野の拡大とヒシプレート™の供給強化を進めるとともに、グローバル展開とサプライチェーンの最適化を通じて収益基盤を強化します。また、生成AI拡大に伴う需要に加え、データセンター関連の需要の広がりにも注目しています。熱マネジメントや防音、電磁波防御などデータセンター特有のニーズに対応できる製品・技術を活かし、新たな成長機会を確実に捉えていく考えです。
ビジネスグループにコミットしたいこと
私が重視しているのは、多様なブランドの価値をいかに高め、持続的な収益につなげていくかという点です。お客さまにとって代替の利かない価値を提供し続けることが成長の本質であり、その実現をリードします。ブランドは、品質に加え、納期、サービス、供給体制、さらにはDXによる生産性向上など、事業全体の総合力によって形成されます。一方で、一度毀損すれば短期間で大きな影響を及ぼし得るため、安全とコンプライアンスはすべての基盤として徹底します。その上で、ブランド価値と収益性を高めるとともに、多様な人材が活躍できる組織基盤を整え、企業価値の最大化に貢献していきます。こうした取り組みを通じて、私たちのPurposeである、「人、社会、そして地球の心地よさが続いていくKAITEKIの実現」に貢献していきます。
【略歴】
1989年、三菱化成(現・三菱ケミカル)に入社。光ディスクをはじめとするメディア事業に従事後、2001年よりVerbatimにて英国・香港・シンガポールに駐在し、欧州およびアジア太平洋地域での事業に通算約15年従事。帰国後、2012年より三菱ケミカルメディア CEOオフィス室長、健康ライフコンパス 代表取締役社長を経て、2019年よりCleanpart 欧州MD/CEO、Mitsubishi Chemical Europe COOを務め、2022年より三菱ケミカル 分離材事業部長、水・環境事業本部長を歴任。2026年4月より執行役員(水・インフラ所管)として現職。