チーフサステナビリティオフィサーメッセージ

サステナビリティ実現に向けて
KAITEKI Vision 35を通じて新たな価値を創出し、
社会からの期待に応えます
執行役員
チーフサステナビリティオフィサー
三田 紀之

2025年10月掲載

2025年10月掲載

グループの成長とサステナビリティの実現の両立をめざす

三菱ケミカルグループが掲げるパーパスは、「革新的なソリューションで、人、社会、そして地球の心地よさが続いていくKAITEKIの実現をリードすること」です。このKAITEKIという概念はサステナビリティと深く結びついています。2011年にKAITEKIを掲げて以来、グローバルで従業員一人ひとりの考え方や行動指針として根付き、サステナビリティの実現に向けた強固な基盤となっています。一方、外部環境が変化するスピードは大変速く、私たちが果たすべき役割に対する社会からの期待は一層高まっています。
 2024年11月、私たちはパーパスと外部環境を再確認した上で、事業を通じてKAITEKIというコンセプトをいかに実現していくのかを具体的に示した「KAITEKI Vision 35」を策定しました。パーパスに立脚し、私たちの強みを活かして重要な社会課題の解決に取り組むべく、注力する事業領域を特定しています。事業の成長とサステナビリティ実現の両立をめざし、全ての事業と従業員がサステナビリティ実現の担い手であるという考えのもと、経営と従業員が目標を共有し、事業戦略や日々のオペレーションの中にサステナビリティを一層浸透させていきます。

イノベーションと実装でサステナビリティを推進する

カーボンニュートラルの実現やサーキュラーエコノミーの推進に向け、当社グループでは、燃料転換とともにバイオマス原料やリサイクル原料の活用・プロセス転換によって製品のサステナビリティ価値を高めていきます。加えて、製品の機能を通じて、顧客や社会のサステナビリティへの取り組みにも貢献していきます。これらを実現させるため、イノベーションを加速させるとともに、茨城事業所でのケミカルリサイクルプラントの稼働のような実装も進めていきます。
 実装を進め、私たちが社会に提供する価値を最大化するためには、私たちの活動をサステナビリティの観点から常に見直し、客観的なデータに基づいて迅速に意思決定をすることと、対外的に情報を発信することが重要です。今後は環境データの効率的な把握と、各国で義務化が進むサステナビリティ情報開示への対応を進めていきます。また、カーボンフットプリントをはじめとするLCA(ライフサイクルアセスメント)活用基盤をより充実させ、マネジメントツールとしての活用、製品の環境負荷・価値の可視化を進めるとともに、信頼性を高めるためのトレーサビリティシステムなどに戦略的に活用していきます。

社会全体でサステナビリティに取り組む

事業を通じてサステナビリティを実現していくためには、当社グループだけではなく、幅広いステークホルダーと連携し、社会全体で取り組んでいくことが必要です。同業他社、お取引先さま、サプライチェーンの川上川下におられる事業者の方々との連携を強化していきます。また、サステナブルな市場創造に向け、政策形成や関係者の連携に取り組み、サステナビリティ価値の可視化や外部経済の内部化などの環境整備を進めます。
 私たちは、ステークホルダーのご期待に応えられるよう活動を推進するとともに、私たちのサステナビリティの取り組みに対する透明性を高め、説明責任を果たします。また、株主・投資家、顧客、お取引先さま、従業員やその家族、地域社会など幅広いステークホルダーの方々との対話を通じ、当社グループに寄せられている期待を受け止め、さらに新しい価値を生み出し、社会へ貢献してまいります。

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