2035年のありたい姿を示した経営ビジョン「KAITEKI Vision 35(KV35)」および「中期経営計画2029」を策定してから1年9か月が経過しました。事業ポートフォリオを明確に定め、今年4月にはビジネスグループの再編を実施。グループ全体で「守り」から「攻め」へと転じる中、各ビジネスグループ長に、事業環境をどう認識し、いかに価値を創出していくのかを聞きました。
半導体関連を中心に成長が期待されています
AI関連分野では、計算推論を担うGPUや、それを支えるHBM(高帯域幅メモリ)を中心に需要が急拡大しており、半導体産業の成長を牽引しています。
現在、当社が手がける製品は、半導体製造プロセスの各工程において高いシェアを誇るものに集中しています。例えばシリコンウエハーの製造プロセスに用いられる合成石英では世界トップシェアを獲得しており、回路パターンの形成工程で用いられるマスクの帯電防止剤や、国内シェア約70%を誇る高純度塩酸など、半導体製造の要所を支える製品群を保有しています。特に合成石英は、300mmシリコンウエハーの製造に不可欠な部材であり、その供給が滞れば半導体サプライチェーン全体に影響を及ぼしかねません。そのため、需要拡大を見据えた先行的な生産能力の増強を進め、安定供給の責任を果たしていきます。さらに、半導体製造装置のパーツを精密洗浄する事業もグローバルに展開しており、半導体製造工程の動脈側と静脈側の双方でビジネス機会を確実に捉えていきます。
電池分野では電解液や負極材を収益基盤として安定供給の維持に努めながら、今後もEV向けを中心とした需要拡大を見込んでいます。エレクトロニクス分野では、次世代のディスプレイで省電力化や高輝度化に貢献する材料への期待が高まっており、今後もこうした成長領域への対応を強化していきます。
現在、当社が手がける製品は、半導体製造プロセスの各工程において高いシェアを誇るものに集中しています。例えばシリコンウエハーの製造プロセスに用いられる合成石英では世界トップシェアを獲得しており、回路パターンの形成工程で用いられるマスクの帯電防止剤や、国内シェア約70%を誇る高純度塩酸など、半導体製造の要所を支える製品群を保有しています。特に合成石英は、300mmシリコンウエハーの製造に不可欠な部材であり、その供給が滞れば半導体サプライチェーン全体に影響を及ぼしかねません。そのため、需要拡大を見据えた先行的な生産能力の増強を進め、安定供給の責任を果たしていきます。さらに、半導体製造装置のパーツを精密洗浄する事業もグローバルに展開しており、半導体製造工程の動脈側と静脈側の双方でビジネス機会を確実に捉えていきます。
電池分野では電解液や負極材を収益基盤として安定供給の維持に努めながら、今後もEV向けを中心とした需要拡大を見込んでいます。エレクトロニクス分野では、次世代のディスプレイで省電力化や高輝度化に貢献する材料への期待が高まっており、今後もこうした成長領域への対応を強化していきます。
半導体は技術が結集しており、グループの総合化学力が活かされます
半導体の高性能化・微細化が進む中、有機・無機の幅広い材料技術に加え、分析技術や計算化学など、多様な技術基盤を持つことは総合化学メーカーである当社の大きな強みです。
私たちは、半導体メーカーや装置メーカーとの対話を通じて、将来の技術課題や新たな事業機会の探索に取り組んでいます。その一環として、展示会などで接点を築き、Science & Innovation Center(SIC)を活用し、当社の技術や研究開発力を実際にご覧いただきながら、お客さまと技術対話を重ねています。
さらに、部門横断の「つなぐ推進本部」を通じて事業部門とイノベーション部門が連携し、既存事業で培った強みとグループ全体の技術資産を活用しながら、将来の成長を支える新たなパイプラインの創出を進めています。
私たちは、半導体メーカーや装置メーカーとの対話を通じて、将来の技術課題や新たな事業機会の探索に取り組んでいます。その一環として、展示会などで接点を築き、Science & Innovation Center(SIC)を活用し、当社の技術や研究開発力を実際にご覧いただきながら、お客さまと技術対話を重ねています。
さらに、部門横断の「つなぐ推進本部」を通じて事業部門とイノベーション部門が連携し、既存事業で培った強みとグループ全体の技術資産を活用しながら、将来の成長を支える新たなパイプラインの創出を進めています。
次世代の成長を担う技術シーズは
窒化ガリウム(GaN)基板は、約10年にわたる研究開発を経て、レーザー用途での実用化が進み、事業として成長しています。今後は、パワーエレクトロニクス分野での展開にも注力していきます。GaN基板は電力変換時のエネルギーロスを大幅に低減できる可能性があり、データセンターをはじめとする幅広い分野での活用が期待されています。
また、米国のジェレスト社では、半導体の回路形成における次世代技術として期待されるドライレジスト材料の開発を進めています。
いずれも将来の成長を支える重要な技術としてお客さまから高い関心をいただいており、これら事業は現中期経営計画期間中の黒字化を目指しています。こうした次世代技術を着実に事業化することで、半導体トップメーカーとの技術対話をさらに深め、新たな成長機会の創出につなげていきます。
また、米国のジェレスト社では、半導体の回路形成における次世代技術として期待されるドライレジスト材料の開発を進めています。
いずれも将来の成長を支える重要な技術としてお客さまから高い関心をいただいており、これら事業は現中期経営計画期間中の黒字化を目指しています。こうした次世代技術を着実に事業化することで、半導体トップメーカーとの技術対話をさらに深め、新たな成長機会の創出につなげていきます。
持続的な成長に向けたコミットメント
私たちが目指しているのは、仕様に合った材料を提供する「スペックイン型」の事業から、お客さまの開発段階から課題解決に関わる「デザインイン型」の事業への進化です。そのためには、お客さまの要望に応えるだけではなく、お客さま自身も気づいていない課題や将来のニーズに目を向け、その解決に必要となる素材や技術を提案するところから関わっていく必要があります。組織としては、「安全・安定」から「安全・成長」を意識するチームへと変えていきたいと考えています。与えられた業務を確実に遂行することは重要ですが、それだけでは持続的な成長は生まれません。お客さまの課題を自ら考え、解決策を提案する「ジョブ」の視点を持つことが重要です。グループの総合力を活かしながら、お客さまの課題解決を起点とした価値創出に取り組み、将来の成長につながる新たな成長機会を創出していきます。
【略歴】
1993年、三菱化成(現・三菱ケミカル)に入社。光ディスクをはじめとするメディア事業に従事。2003年より米国Verbatimに赴任。2015年、三菱化学メディアにてCEOオフィス室長、2016年、三菱化学(現・三菱ケミカル)の情報電子本部情報電子企画室に着任。2019年には半導体マテリアルズ事業部長に就任し、半導体関連材料事業の再編を主導。その後、インフォメーション・エレクトロニクスディビジョン半導体セクター長、インフォメーション&エレクトロニクス本部戦略企画部長、同本部長を歴任。2024年4月、三菱ケミカルグループ 執行役員 アドバンストソリューションズ統括本部長に就任し、2025年4月より三菱ケミカル執行役員としてとしてアドバンストソリューションズを所管。組織再編により2026年4月より情報電子を所管。